2011年10月04日
県秋季高校野球:糸満、執念で頂
高校野球の第61回県秋季大会(主催・県高野連、共催・琉球放送、沖縄タイムス社)最終日は2日、沖縄セルラースタジアム那覇で決勝を行い、糸満が4―3で知念を破り、初優勝を果たした。
糸満―知念 3回表糸満1死三塁、玉寄良治がボール球に飛びつきスクイズを決める=沖縄セルラースタジアム那覇(大城大輔撮影)
糸満―知念 3回表糸満1死三塁、玉寄良治がボール球に飛びつきスクイズを決める=沖縄セルラースタジアム那覇(大城大輔撮影)
糸満―知念 8回表糸満2死二塁、知念の左翼手・大城隼人が飛球をダイビングキャッチ、ピンチを切り抜ける(田嶋正雄撮影)
糸満は県内主要全県大会の春、夏に続き、3大会連続優勝となった。
28年ぶり3度目の南部地区同士の対戦となった決勝は、糸満が五回で4―1とリード。六回には知念に1点差と迫られたが、逃げ切った。
両チームは来春の選抜出場を懸け、九州大会(22~27日・大分)に出場する。
[ハイライト]
主戦再登板 反撃断つ
糸満の優勝への執念が、知念を上回った。
前日の準決勝で114球を投げ完投したエース金城佳尚を先発マウンドへ送ると、攻めては二、三回に、いずれもスクイズで2点を先制。エース大浜秀丸の先発を回避した知念に対し序盤で勝負を懸け、五回にも2点を追加して逃げ切った。
狙い通り1位で九州大会行きを決めた上原忠監督は「決勝に勝たないと九州に行けないつもりで戦った。本当に勝ちにいった」と、ようやく険しい表情を崩し、安堵(あんど)した。
2番で二塁手の玉寄良治が攻守に渡り、勝利を引き寄せた。三回、ボール球に飛びついてスクイズを決め、五回は知念を突き放す2点三塁打。守備では八回2死二塁のピンチで一、二塁間への当たりに食らいつき、同点を防ぐ好プレー。「絶対に抜かせない気持ちでいった」と胸を張った。
バックの援護に金城も粘投で応えた。知念の送りバントをことごとく封じ、4―1とリードして一度は右翼に回ったが、1点差に迫られると再登板。「ピンチでも落ちついて投げられた」と反撃を断った。
指揮官が「まだまだ教えるべきことが、たくさんある」という荒削りなチームだが、春、夏の県大会を制した先輩に続いた。「九州で最低でもベスト4。そして甲子園で1勝したい」(金城章斗主将)。選抜で目標を達成すべく、九州大会へ挑む。(大城大輔)
バントミス響く
知念追いつけず
バントの出来が勝敗を分けた。糸満が2度のスクイズを成功させるなど、確実にバントを決めたのに対し、知念は二回、バント失敗で走者を送れず、残ったランナーもけん制死でチャンスをつぶすと、三回もスリーバント失敗と送りバントが併殺に取られる悪循環。スリーバント失敗は七回にもあり、いずれも無死からのランナーを生還させられなかった。
親川聖監督は「糸満が上。勝負どころでいつものプレーができなかった」と悔しさをにじませた。
先発はエースの大浜秀丸ではなく今大会初先発の1年生照屋翼。照屋は5回途中まで投げ4失点だった。「緊張して自分のプレーができなかった」と涙ぐんだ照屋は「(九州では)同じミスをしない」と前を向いた。
「決勝の重圧もあって普段できていたバントができなかった」と反省する主将の大城隼人は「全力疾走、はつらつプレーで一球に執着したい」と九州に向け気持ちを切り替えた。(崎浜秀也)
[沖縄タイムスより]
Posted by 沖縄ジュニア at 23:30│Comments(0)
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